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「週刊誌だとっ」
「それが分っていて、なぜ止めない。なんのために、繊維担当から引上げて、専務昇格含みで人事担当にしたのか意味がないじゃないか。今の牧山は我を忘れている。まさに群から離れた狼だ。中川や大沢に噛み付くのはまだしも、かつての直属の上司にまで噛み付くほど、常軌を忘れたわけ
じゃあるまい。何だったらキミだけじゃなく、オレも参加して牧山の慰労をやると伝えて、週刊四季
の方は断らせろ。社長直々の慰労会が入ったからといえば、先方もキャンセル仕方なしと納得するんじゃないか」
ここらの展開まで、牧山は読んでいた。
野川が苦渋に充ちた顔で、竹下の意向を伝えたところ、意外にも牧山は応じたのである。
「なんだ、さっきまで先約ありと強硬だったじゃないか」
「強硬を貫いた方がいいのなら、そうしますが」
「いや、そりゃ困る」
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「牧山ではあるけど、何か用でもあったかい」
「いえ、上司の中川から、一連の失礼の段を
くれぐれもお詫びせよ。今夜中にもお邪魔する
ようにと申し付かりまして、私は人事課長の
山野でございます。ご迷惑でなければ今から
でもそちらに伺ってお詫びしたいと、今ここに
中川も居るのでございますが」
「大変迷惑な話で、お断りします」
「中川専務が居るのなら、こうお伝えください。
牧山は専務のご希望通りの、どうしようもない
破廉恥漢で、早速ホテルのバーで見つけた
可愛い子ちゃんと仲良しになって、今からもっと
仲良しになろうとしている最中ですってな。
専務が喜びそうなニュースだろうが。てなわけ
で邪魔すんなよな。二度と電話なんかするな」
かおりの部屋に戻ると、牧山の声が聞こえて
いたらしく、
「嬉しいわ、可愛い子ちゃんだなんて」
「だって、可愛いもん。他に言い方ない
じゃないか」
「会社からだったのね。こんな時間なのに」
「なに、ボクが怒って何をしでかすか、社長も
重役連中も、息をひそめてビクビクしてるって
ことさ」
「いったい、何があったの」
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